「デザイナーになりたい」と思っても、最初に何から始めるべきか分からなくなる人は多いです。
- デザインソフトを覚えるべきなのか
- センスを磨くべきなのか
- スクールに通うべきなのか
- まずポートフォリオを作るべきなのか
調べれば調べるほど情報が増えて、結局手が止まってしまいますよね。
結論から言うと、デザイナーになりたい人が最初にやるべきことは、
「どのデザイナーを目指すか」をざっくり決めて、小さな制作物を1つ作ることです。
いきなり完璧な勉強計画を立てる必要はありません。
最初から高額なソフトやスクールを決める必要もありません。
まずは「自分が作りたいもの」を少しだけ具体化する。
そこから始めるのが、いちばん迷いにくい進め方です。
デザイナーになりたい人が最初に迷う理由

デザイナーを目指す人が最初に迷う理由は、やることが多すぎるからです。
たとえば、少し調べるだけでも次のような言葉が出てきます。
デザインの本質は、ここにあります。
- グラフィックデザイナー
- Webデザイナー
- UIデザイナー
- UXデザイナー
- DTPデザイナー
- 広告デザイナー
- ロゴデザイナー
- バナーデザイナー
- Figma
- Illustrator
- Photoshop
- Canva
- ポートフォリオ
- クラウドソーシング
- デザインスクール
これを初心者が一気に見たら、そりゃ止まります。
しかも、どの記事も「まず基礎を学びましょう」「ソフトを覚えましょう」「ポートフォリオを作りましょう」と言います。
もちろん間違ってはいません。
ただ、初心者が本当に知りたいのは、そこではないはずです。
「で、今日なにをすればいいの?」
ここが知りたいんですよね。
まず決めるべきは「何を作るデザイナーになりたいか」
デザイナーになりたいなら、最初に職種名を完璧に決めるより、作りたいものから考えたほうが分かりやすいです。
たとえば、こんな感じです。
SNS画像やバナーを作りたい人
向いている方向性は、Webデザイン・広告デザイン・バナーデザインです。
Instagramの投稿画像、YouTubeのサムネイル、広告バナー、ブログのアイキャッチなどを作る仕事に近いです。
最初はCanvaやFigmaからでも入りやすく、初心者が制作物を作りやすい分野です。
独学で進める場合、以下の順番が最も挫折しにくく、再現性があります。
チラシや名刺、パンフレットを作りたい人
向いている方向性は、グラフィックデザイン・DTPデザインです。
印刷物を扱うため、IllustratorやPhotoshopを使う場面が増えます。
文字組み、余白、写真の扱い、印刷の知識も必要です。
紙ものが好きな人、レイアウトを細かく整えるのが好きな人には合いやすいです。
アプリやWebサービスの画面を作りたい人
向いている方向性は、UIデザイン・Webデザインです。
ボタンの配置、画面の見やすさ、操作しやすさを考える仕事です。
Figmaを使う場面が多く、見た目だけでなく「使いやすいか」も重要になります。
アプリやサービスを見るのが好きな人には相性がいいです。
ロゴやブランドの世界観を作りたい人
向いている方向性は、ロゴデザイン・ブランディングデザインです。
ただし、ロゴは初心者が思っているより難しい分野です。
小さな図形に意味を込める必要があり、見た目のかっこよさだけでは成立しません。
最初からロゴだけに絞るより、バナーや名刺、ショップカードなども作りながら学ぶほうが現実的です。
デザイナーになりたい人が最初にやることは3つだけ
未経験からデザイナーを目指すなら、最初にやることは多くありません。
まずは次の3つで十分です。
好きなデザインを30個集める
最初にやるべきことは、デザインを見ることです。
いきなり作るよりも、まずは「自分がどんなデザインを好きなのか」を知る必要があります。
Pinterest、Instagram、Webデザインギャラリー、広告、雑誌、パッケージ、街の看板。
どんなデザインがいいんですか?
何でも構いません。
自分が「いいな」と思ったデザインを30個ほど集めてください。
このとき、ただ保存するだけではなく、次のように一言メモをつけると勉強になります。
- 色が落ち着いていて見やすい
- 文字が大きくて読みやすい
- 余白が広くて高級感がある
- 写真の使い方がうまい
- シンプルなのに印象に残る
- 情報が多いのにごちゃついていない
最初は専門用語を使えなくても問題ありません。
「なんか好き」から始めて大丈夫です。
その「なんか」を少しずつ言葉にしていく作業が、デザインの勉強になります。
1つだけ真似して作ってみる
デザインを集めたら、その中から1つ選んで真似して作ってみます。
ここで大事なのは、販売したり公開したりする目的ではなく、練習として作ることです。
最初からオリジナルを作ろうとすると、ほぼ確実に手が止まります。
なぜなら、初心者はまだ「何をどこに置けばいいか」の引き出しが少ないからです。
- 文字の大きさ
- 写真の位置
- 余白の取り方
- 色の数
- 情報の優先順位
これらは、見ているだけではなかなか身につきません。
実際に手を動かして初めて、「この余白、思ったより広いな」「タイトルってこんなに大きいんだ」と気づきます。
この気づきがかなり大事です。
デザインは、センスだけで作るものではありません。
よくできたデザインの構造を観察し、分解し、自分の手で再現することで少しずつ上達します。
架空の制作物を1つ作る
真似して作ったあとは、架空の制作物を1つ作ります。
たとえば、次のようなもので大丈夫です。
- カフェのInstagram投稿画像
- 美容室のキャンペーンバナー
- ハンドメイド作家のショップカード
- 架空イベントのチラシ
- ブログ記事のアイキャッチ
- YouTube動画のサムネイル
- アプリのログイン画面
ここで重要なのは、「練習です」と言いながらも、誰に向けたデザインなのかを決めることです。
たとえば、カフェのInstagram投稿画像を作るなら、
- 20代女性向け
- 落ち着いた雰囲気
- 新作ラテの告知
- 来店したくなる写真をメインにする
- 価格よりも雰囲気を見せる
このくらいで構いません。
デザインは「なんとなくおしゃれにする作業」ではありません。
誰に、何を、どう伝えるかを整理する仕事です。
初心者のうちからここを意識しておくと、ただ見た目を作る人ではなく、伝わるものを作れる人に近づきます。
デザイン初心者はどのソフトから始めるべき?
デザイナーになりたい人が悩みやすいのが、使うソフトです。
結論としては、目指す方向によって変わります。
| ツール名 | 主な用途 | 向いている人 | 向いている制作物 | 特徴・補足 |
|---|---|---|---|---|
| Illustrator | ベクターデザイン | デザイナー志望全般 | ロゴ、チラシ、名刺、アイコン、図版 | 印刷物に強く、拡大縮小しても劣化しない。商業デザインの基本ツール |
| Photoshop | 画像編集・合成 | 写真・Web系に関わる人 | バナー、写真補正、Web画像、サムネイル | 写真加工・合成に強い。UI制作にもよく使われる |
| Figma | UI / Webデザイン | Web・アプリ系志望 | Webサイト、アプリUI、プロトタイプ | ブラウザで使える。チーム制作・共有に強い |
| Canva | 簡易デザイン | 非デザイナー・初心者 | SNS画像、資料、簡単なバナー | 操作が簡単。デザイン学習には不向きだが実用性は高い |
| InDesign | ページレイアウト | 印刷物中心の人 | 書籍、冊子、パンフレット | 長文・複数ページ管理に特化。DTP向け |
| XD | UI / プロトタイプ | Web・アプリ系 | Webデザイン、画面設計 | 現在はFigmaに置き換えられつつある |
| After Effects | モーショングラフィックス | 映像・アニメ向き | 動画テロップ、アニメーション | 動きのある表現専用。静止画目的では不要 |
初心者が最初に選ぶなら?
- 印刷物・デザイン全般をやりたい
→ Illustrator + Photoshop - Web・アプリ系を目指したい
→ Figma + Photoshop - とにかく今すぐ簡単に作りたい
→ Canva(※学習目的なら併用がおすすめ)
プロのデザインを真似て作る(模写)
独学で最も効果が高いのが模写です。
良いデザインを見て分析し、模写することで、デザインスキルを向上させることができます。
完成されたデザインをそっくりそのまま再現してみることで、
- 配置の理由
- 色の選び方
- 情報の整理方法
が自然と身についていきます。
オリジナル作品を作るのは、模写をある程度こなしてからで問題ありません。
例えば、電車内で見かけた広告のレイアウトや配色を模写することで、その広告がなぜ視覚的に魅力的であるのか理解しやすくなります。さらに、模写した後は、同じデザインを自分のスタイルに合わせてアレンジすることで、実践的なスキルを向上させることができます。
自分なりのデザインを作ってみる
模写に慣れてきたら、
- 架空のイベント
- 架空のサービス
- 自分のブログやSNS
など、用途を決めたデザインを作ってみましょう。
ここで重要なのは、「かっこよさ」よりも
誰に、何を伝えるかを言語化することです。
仕事につなげるためのアウトプットをする
デザインは、作るだけでは仕事になりません。
- ポートフォリオをまとめる
- 制作意図を説明できるようにする
- 実績として公開する
この段階でようやく「デザイナーとして見てもらえる」状態になります。
最初から完璧である必要はありません。
成長途中でも公開することが、次につながります。
独学デザイナーが挫折しやすいポイント
多くの人がつまずくのは、次のような場面です。
- いきなりレベルの高い教材に手を出す
- センスの有無で自分を判断してしまう
- 比較して手が止まる
デザインは積み重ねです。
昨日できなかったことが、数週間後に自然にできるようになります。
デザイナーになる道はひとつではない
デザイナーのなり方に、正解はありません。
- フリーランス
- 副業
- 社内デザイナー
どの道でも共通して言えるのは、「考えて作れる人」が求められるということです。
この記事が、最初の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。



